super "my co" の大冒険 vol.11


サッビーはかなり心配してくれているようだった。でも、話を聞いた時、風の目に恐怖が少し浮かんだのを私は見逃さなかった。きっと、風は、「この子は本気で寝袋を持って事務所を年末年始、占領するかもしれない。」と思ったのだろう。勿論、「家なき子」の私は冗談ではなく、本気だった。ことの深刻さと自分に迷惑が及ぶかもしれないと覚った風とサッビーの動きは速かった。風は自分の秘書に指示を出して、インターネットでロンドンの空きフラットを探すように命じた。秘書のスクリーンにはいくつかの物件が出てきた。「インターネットはすごい」と私は無邪気に驚いた。サッビーも自分の友人に電話をして協力してくれるように頼んでいる。安心しきったのもつかの間、頭ががんがんと痛くなってきて、自然と膝が折れて、座り込んだ。額に手を当ててみると、すごい熱。インフルエンザに冒されたのだ。「インフルエンザに罹ったみたいです」とよろよろと立ち上がったら、さすがに、私を見捨てられないと思ったのか、風がタクシーを手配してくれ、私はスイスコテージに戻った。

戻ってみたものの、大家は「いつ出て行くのだ」と冷たい対応。そこに「どうですか」と風の秘書から電話が入り、「危機的な状況!!」と伝達。私のメッセージはメイフェアの投資銀行チームをかなり慌てさせたらしい。このまま放置しておくと、事務所が、yokoに占領される。ひょっとして、フラットが見つからないと、いつまで寝袋持参で泊り込むか判ったものじゃない。暫くして、風も電話をしてきた。同じことを伝えた。高熱で頭がガンガンした。風が最後に言った。

「今日中に探してみる」




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