super "my co" の大冒険 vol.13
フラット追い出し・インフルエンザ事件・ドーナッツ食中毒事件で迷惑を掛けたが、私と、風とサッビーの友情は色濃くなったように思う。お給料の支払い形式も多様化した。例えば、重要なビジネスランチ等にも声を掛けてくれるようになったのだ。アルバイトの私のことを一人前に扱ってくれ始めたのだ。
一番面白かったのは、リバプール中央駅周辺にある辰宗という高級日本料理のランチだった。風とサッビーは、ロンドンの投資銀行業界の黒幕的存在を招待していた。何時になく、二人は緊張していた。確かに、黒幕は威勢堂々としていた。
風とサッビーは黒幕との会話に集中していたが、私は久しぶりのうな重に心奪われていた。日本の食文化について、改めて考えさせられていた。
突然、サッビーが私の足を蹴った。「何するのよ」と睨んだら、どうも、黒幕は私に質問していたらしい。慌てて、飲み込んで、スマイル攻撃に出た。黒幕も、私が聞いていなかったことを察知したようで、同じ質問を繰り返してくれた。要するに、「君は何がしたいのか」と聞かれたらしい。この質問はロンドンに来て何回も聞かれている。一番得意なやつだ。「インテリアデザイン」と答えながら、「将来は、東京・ロンドンを自由に行き来しながら、ユニークなビジネスを展開したい。」と、一味つけた。説明が一々面倒なので、名古屋ではなく東京にした。
黒幕は「フムフム」と頷きながら、言った。
「欧州ならではのプロダクト・インターネット・日本市場の3つの要素を基軸に、構想をまとめていったらうまくいくと思う。面白いコンセプトができたら相談に乗ってあげてもよい、僕も投資家になってやれるかもしれない。」
私は、何か、思いがけない風が自分に突然、肩に吹いてきたのを感じた。そうだ、私がやろうとしているのはこういうことなんだ。インターネットも勉強しよう。そして、欧州ならではのプロダクトも発掘しなければ。そうだ、アート系のプロダクトでなければならない。miwaにも協力してもらおう。うまくいったら、会社も作ろう。名前はどうしようか。miwaのmとyokoのyをとって、mycoというのはどうだろうか。日本の文化・舞妓のイメージもでてくるし、外国人にも覚えやすい名前だ。こうして、私とmiwaのロンドンならではのプロダクト探し、レストラン探索、画廊周り、公園散策の冒険が始まった。the way of mycoだ。
back to the top
back
next