super “my co” の大冒険 vol.6


 「ちょっとあなたなにするのよ」と睨み付けて一喝。驚き顔をあげた男は、案外、爽やか系で、素直に謝罪した。でも、「新しいものを

僕が注文するよ」と言う言葉を期待していた私を裏切り、話を反らした。二人は、「流れ」で会話を開始。彼は好青年風なのだけれ

ど、案外、意地悪なことを言いそうな印象、つまり、良い香りなのだけれど、ピリリと辛いわさびのような性格で、それに「ヤッピー」を

かけて、「サッビー」と呼ぶことにしよう。サッビーは私の予想通り、投資銀行マン。「ロンドンでお金持ちの象徴・若き投資銀行マンを

見落とすな」ということくらい、大学の友人達に聞いて知っている。私は、「インベストメント・バンカー・コンパ!」と心の中で密かに叫

んでいた。



 「シティーのヤッピーと友人になる」という希望にはもう一つの理由もあった。ある日、学校で美和から、友人の話として、ちょっと面

白そうな情報を得ていたのだ。それは、ある舞台俳優志望のイギリス人女性の話。彼女は美人で才能もあるが、女優としてデビュー

するにはしばらく勉強しなければならない。お金がかかる。そこで彼女は知恵を絞った。自分自身で会社を設立し、その会社に出資

者を募る。彼女は、会社の資本を使いながら勉強・努力し、将来、舞台女優として成功する。その時は、しっかりとした配当金を出資

者に払って恩返しをするというもの。



 既に、その女性は、その会社の設立に成功して、「事業」を始めているらしい。この話は、日本の新聞にも紹介されていた。私と

MIWAは、「カッコイイじゃない」と大興奮。「アーティストの勉強途中で、お金がなくなったら、この手で行こう」ということに。ビジネスと

して、私達に投資していくれるかもしれない。「この案はいける」と感じた私達は、資本市場とか会社設立の勉強もしておこうと思った

のだけれど、何から始めたらいいのか判らない。「カンニングブックが必要よ」、シティーのヤッピーを友達にしなければ。「でも、一

体、ヤッピー達はどこにいるの、どこでゲットできるの。」、重大な問題だった。それが案外簡単に目の前に現れたのだ。



私はサッビーの攻撃を始めた。目をウルウルさせ、少し不安そうな声を出しながら、カワイコぶった声で甘えるのは得意技!私の演

技が通じたのかどうかは判らないけれど、最後、サッビーは、「じゃあ、事務所を見せてやるよ」と面倒くさそうに言ってくれた。私は

スキップしながら、サッビーの後を追っかけ、追っかけ。




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